雨の日は特別で色々な出来事があった
小学校、初めてのサッカーの試合の日も雨の日だった
女医に振られた日も雨の日だった
父親が危篤になった日も1月の冷たい雨の日だった
自分にとって雨は切っても切り離せない何かを感じる
第28話 女に冷めた瞬間と言うブログに書きましたが、28歳から彼女は居ない。
29歳以降、人付き合いも無かったが、28歳の時に後輩ギタリストを連れよく居酒屋に行っていた。
自分は酒は飲めないので、とにかく食う
居酒屋の食べ物は美味しい
いつものように後輩ギタリストと居酒屋へ行った時だった
「狂介くーん」と呼ばれた
そちらを向くと、元カノの同級生
が立って、こちらに最高の笑顔を向けていた。
それまで、顔は知っていたけど1度も話したことは無かった。顔を知ってる理由は、俺の同級生の元カノ、元妻だったからだ。
離婚したのは聞いていた
「ここで働いてたんだ」みたいな会話をした気がする
注文を頼むと笑顔で彼女が来るようになった。
俺は、その笑顔にヤられた
後輩ギタリストに「可愛いよな?」と訪ねると
「んー俺はそうでもないかな」と答える
ある日、彼女は髪をツインテールにしていた。後輩ギタリストに訪ねる
「可愛いよな?」
後輩ギタリストは答えた
「あー可愛いわ」
だべ?だから言ったべー
と、俺は浮かれに浮かれた。
どうやって彼女と連絡先を交換したか忘れたけど、毎日メールをしていた。
9月になり夜の駐車場で待ち合わせどちらかの車で沢山会話をした
楽しくて仕方なく、毎日人に会いたいと思ったのは生まれて初めてだった。
その内、彼女は自分の部屋に来るようになり部屋でも沢山話した
元旦那は高校の同級生だけど、俺達が目立つグループだとしたら、彼は目立たないタイプ。顔は知っていたけどあまり話した事は無かった。
卒業し、彼はメンズなどで働いていた 彼女が離婚した理由は旦那のDVだった
髪を掴まれ引き釣り回されたり、時には鼻血が出るまで殴られたらしい。
弱い人間がする事だ
彼女はよく部屋に来るようになった 居酒屋の仕事が終わってから大体は夜中だった
自分も次の日、仕事で朝は早かったけど彼女との時間は楽しかった
真夜中、テレビで流れるウェザーニュースをなんとなく見ながら後ろから抱いていた。
その時は、特に会話は必要なかった
とにかく、真夜中抱き締めていた
俺が寝てしまうと彼女は知らない間に帰宅する
朝に起きるとメールが届いている
「仕事頑張ってね」
何度か付き合ってくれないか?と話した事がある
彼女は毎回
「ん?ん?」と答えを濁す
そんな彼女がマジで好きだった
ある日、彼女と口論になり彼女は部屋から出ていった
何故付き合えないかで口論になった。
それ以来、電話にも出てくれなくメールをしても返信は2度と無かった…
どうしても気持ちを伝えたく手紙を書いて、後輩ギタリストに彼女に渡すように頼んだ。
数日後、後輩ギタリストは彼女から手紙を預かって持ってきました。
手紙を読むと、付き合えない理由などが書いていて今でも印象深いワードは
「一緒に居て楽しかった。沢山笑わせてくれてありがとう」
今でもよく覚えてます
生まれて初めて人を好きになったと思いました
あれから18年 1度も会った事も姿を見た事もありませんが今でも思います
オメーが元気で幸せならそれでいいよ
《終わり》