情報操作というのは単に嘘をつく事ではない
真相の発覚を妨げる為に必要となる対策を怠ってその場しのぎの嘘をついたまま放置していたら、相手はいつかどこかで嘘だと見破る事になる
嘘の発覚を防ぐ為に新たな嘘をつく事を俗に嘘の上塗りと呼ぶが、情報操作の手段として嘘の上塗りを始めるのは最も危険な愚行だ
嘘が増大すればするだけ、真実と食い違う部分も増大して全てが台無しになるリスクがふくらむだけだからだ
先日実家に帰省した時、父が大のサッカーファンだと初めて気付いて驚いた
父は某六大学で野球部員だったし、卒業後はスポーツ新聞社に就職した
それだけを書いたら筋金入りの野球好きみたいに思われるだろうが、俺が物心ついた頃には既に何故か父は野球嫌いだった
だったらスポーツ新聞なんか作ってんなよと子供心に思っていたものだが、
そこの新聞はスポーツよりもマドンナがレズだったみたいな下らない嘘を垂れ流すのが本業みたいな部類なので父の野球嫌いも仕事には余り差し支えてなかったのかも知れない
とはいえ仮にもスポーツ紙の端くれである以上、年がら年中野球の話題に追い回されてる仕事には変わりない
そんな職場環境が次第に父の精神を蝕んで野球嫌いに仕向けたのかも知れない
単車好きな知人も、バイク便で働き始めたら休日には乗らなくなったのと同じようなものだろうか
それならサッカーだって大差ないだろうと思っていたのだが、帰省して父の動きを見ているとテレビでサッカー関係の話題に触れた時だけヤケに食い付きが良すぎる事に初めて気づいた
今までは過去にどんなトラウマがあるのか分からないから敢えて質問しなかったが、どうやら新聞社での仕事は野球嫌いとは関係無さそうだ
この際だから意を決して
理由を聞いてみたら、野球は見てるとかったるいから見たくないと答えた
何じゃそりゃ?
何かの儀式みたいにダラダラ進行する野球に比べると、サッカーにはプリミティブな闘争本能を刺激する魅力があるのは確かだ
世界的には野球よりもサッカーの人気が高いのは納得できる話だ
しかし、父には内緒だが俺はサッカーが割と嫌いだ
先日のFIFAワールドカップの日本戦は全部見ていたし、本田がゴールを決めた時には思わずウオ〜と声を上げて喜んだりはしたものだ
だから一緒に試合を見ていた知人はまさか俺がサッカー嫌いだなんて夢にも思ってないだろうが、
俺がサッカーに深入りできないのは、嘘つきの言動がやたら鼻につくスポーツだからだ
父は鹿児島出身で、幼い頃には示現流の朝稽古である立木打ちなどをやっていたそうだ
昔の薩摩武士にはひえもん取りという風習があった
ひえもんとは冷え物が訛った言葉で、解熱剤をそのように呼ぶ
薩摩の武家に生まれた海音寺潮五郎という作家によると、死刑にされた人間の肝臓の干物を削って解熱剤にするのがひえもんで、
海音寺本人も幼い頃に実家で服用した事があるという
ひえもん取りとは、死刑囚を大勢の武士で追いかけ回して殺害し、生き肝を抜き取った者が賞品として貴重な解熱剤をゲットできるという実に凄まじいスポーツだ
以前からひえもん取りの詳細な作法について調べてみたいと思っているのだが、ネットではどうもハッキリとした事は分からない
平田弘史の「薩摩義士伝」という漫画の頭ではひえもん取りの様子が描かれているが、
そこでは死刑囚を追いかけ回す武士達は鎧兜で身を固め、刀や槍で完全武装しているという
つまり、武士達を死体や殺人に馴らす為の軍事演習という意図を盛り込んだ行事である事を強調した描き方だ
ところが、里見惇という作家の「ひえもん取り」によると、死体一つに群がって生き肝を争奪する武士たちが余計な怪我をしないように刃物は禁止だったそうだ
死体から肝臓を抜き取るのも歯で皮膚を食いちぎり、素手で肝臓を引きちぎるという地獄絵図を繰り広げたという話だ
刃物がOKだったのかNGだったのかはよく分からないが、平田弘史の作品には結構事実からかけ離れた作り話も多いので逐一鵜呑みにはできない
ただし、実戦を想定した演習がてらの行事なら刃物を禁止するのも片手落ちな気がするからどっちが正しい描写とも言い切れない
いずれにせよ、昔の薩摩は同じ日本とは思えないほど血生臭い社会だった事には違いない
薩摩武士の若者は、銃撃にも慣れておく為に吊り鉄砲という肝試しもやっていた事は知れ渡っている
広間の中央に天井から火縄銃を紐で吊るしてグルグル回転させるのが吊り鉄砲だ
回転する鉄砲の周囲に皆で輪になり正座して教科書を輪読するのだが、紐をよじってグルグル回している鉄砲の火縄に点火しておくと、
いつどこに弾丸が飛ぶの分からないという薩摩式のロシアンルーレットだ
鉄砲は火薬の量を調節してあるので命中しても重傷にはならないが、当たった時に悲鳴を上げて痛がったり、弾丸に怯えて正座の姿勢を崩した臆病者は切腹を強いられるのが正式ルールだ
要は撃たれても何事も無かったように平然としてないと罰ゲームで自殺を強いられた訳だ
世界中が見ている試合の度に頻繁にゴロゴロのたうち回って拙者は被害者でござるとアピールするのに熱心な痛がり屋さんがサムライブルーと名乗っているのは失笑を禁じえないし、
薩摩伝統の剣術の稽古をやっていた父がひえもん取りの幼児向けルールみたいなサッカーに熱中するのは何とも皮肉な光景ではある
さて、今回のアジアカップは忙しくて全く見てないのだが、観客席の旭日旗を見てカッとなった韓国人選手が猿の仕草を真似た事が問題になってるそうだ
どんな旗を見てどんな感想を抱くのかは各自の勝手だと思うが、FIFAでは人種差別に繋がる表現は御法度という事で外国人を猿扱いするのはかなりヤバいらしい
ドイツ戦ではオリバー・カーンという名のゴリラがゴールポスト前に佇んでいる奇妙な光景がしばしば目撃されたものだが、
相手チームのサポーターはカーン選手をからかう為に客席からバナナの皮を投げ込むイタズラがドイツでは流行っていたそうだ
相手の顔をバカにするのは下品なジョークには違いないが、猿みたいな顔だと笑われた事を人種差別問題に結びつけて日本が被害者ヅラするのは考えものだ
韓国人選手は最初、旭日旗を見てカッとなったからゴールを決めた時に猿の真似をしたとコメントしていたが、
人種差別だという非難の声が大きくなると前言を翻して自分がスコットランドで猿扱いされた事に対する意趣返しだから日本人を侮辱する意図は無かったと弁解した
とりあえずFIFAの処罰を免れたいだけという本音が透けて見えるような浅ましい嘘の上塗りには笑わされるが、
韓国では日韓戦で旭日旗を掲げる日本人が悪いという論調が圧倒的らしい
日本の主なメディアも韓国に迎合して観客の旭日旗に騒動の原因があるかのように報道していたが、
ネットではそもそも当日の観客席では誰も旭日旗を掲げてなかったという指摘も出てきた
テレビ朝日などは今回とは別な試合の映像をわざわざ引っ張り出して旭日旗が実在していたかのような印象を植え付ける捏造報道を故意に企んだとも言われている
誰かが嘘をついているのは明白だが、俺は試合も見てないので旭日旗の有無に関する真相は今のところ分からない
だが、そんな事は重要な問題ではない
韓国人が猿の仕草を真似ただけでギャーギャー被害者ヅラし始める日本人は、
自分でも実は日本人を猿に近い人種だと考えているという本心を見透かされてしまうだけだ
心の奥でどんな人種観を育むのかは各自の勝手だが、そんな情けない本心なら外国人の前では隠し通して平然を装って貰わないと他の日本人が迷惑する
イギリスでは既に韓国人選手が日本人を猿扱いした原因をスコットランドに責任転嫁したと騒ぎ始めている
情報操作というのは一生懸命嘘を上塗りする事なんかではない事すら理解してない嘘つきは、自分がついた嘘に追い詰められて自滅するだけだ
ホスト国となった韓国のインチキが横行した事で悪名高い2002年のFIFAワールドカップの時に、オリバー・カーン選手は韓国のインチキなんか実力で蹴散らせば問題ないと平然を貫いた
ドイツからやってきたあのゴリラだけが本物のサムライだったのだ