ワルキューレコンビでのお話です。
ナハトさんのイラストを見て…ついこんなノリの話を書いてしまいましたすみません←おい
*attention*
ワルキューレコンビでのお話です(微妙にですがBL注意です)
やや深夜テンションチックなお話です
ナハトさんの素敵な絵から反射的に妄想してしまいました←おい
子犬っぽいヘフテンさんなのでこういうのも良いかな、と…!
ヘフテンさんの行動に戸惑いつつ流される大佐殿可愛いと思います←こら
何だかんだいろんな面で子犬っぽいヘフテンさん可愛いです
台詞が色々暴走していてすみませんでした(本当にな)
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
静かな夜の、いつも通りの仕事部屋。
そこで、シュタウフェンベルクとヘフテンは書類の仕事をこなしていた。
片手を不自由にしている上官、シュタウフェンベルクにとっては、
こういった書類仕事も決して楽なものではない。
だから、出来うる限りの所はヘフテンが手伝うようにしている。
シュタウフェンベルクはそのことを申し訳なく思っている様子だったが……
ヘフテンは少しもそんなことを思ってはいない。
ただ純粋に、大好きなシュタウフェンベルクの手伝いをしたいとそう思っているだけだった。
それは何度もシュタウフェンベルクに伝えているのだけれど……
まぁ、彼も人が良い。
自分に付き合わせてしまっているという思いは、拭いきれないのだろう。
それは致し方ないかと思い、ヘフテンは何度でも彼にそれを伝えてやろうと思っていた。
「ふぅ……」
小さく息を吐き出す、シュタウフェンベルク。
どうやら、仕事が終わったらしい。
彼はヘフテンが見ているのに気が付いていないのか、自分で手袋を外そうとした。
「ん……っ」
口で手袋を咥えて外す。
そのさまを見てから、ヘフテンはふっと笑って自分の作業に戻った。
彼がああして手袋を外すさまはなんだかカッコいいと、そう思うけれど……
自分の作業に戻らないと、仕事が片付かない。
そう思って……――
シュタウフェンベルクはそんなヘフテンの想いには気が付かないまま、書類を全てまとめて……
「った……」
シュタウフェンベルクは小さく、悲鳴を上げた。
そんな彼の声に、ヘフテンは驚いた顔をして振り返る。
彼は自分の手を見つめていた。
「え、大佐どうしたんですか?!」
シュタウフェンベルクは自分の手をじっと見つめている。
そして、小さく息を吐き出すと彼は答えた。
「少し、切っただけだ……問題はない」
どうやら、紙で切ったらしい。
ガラスや刃物で切った傷は無論痛いが、こうした紙などで切った時の痛みも割と煩わしいものだ。
普通の人間なら"もう一方の手"で傷を負った方の手を握っているところだろう。
生憎、シュタウフェンベルクにはそれが出来ないのだけれど。
大丈夫ですか?と問いかけつつ、ヘフテンはシュタウフェンベルクの方へ歩み寄った。
そして、彼が隠そうとした左手を掴む。
シュタウフェンベルクは驚いた顔をしていたが、
ヘフテンはそのままに彼の手を見つめて、目を丸くした。
「あ、でも血が出ちゃってますよ……」
ヘフテンのいう通り、シュタウフェンベルクの指先の傷には血が滲んでいた。
白い指に浮かんだ、一筋の赤いライン。
ヘフテンがくっと軽く押すと血が玉になって傷の上に浮かんだ。
思いの外深く切れているのかもしれない。
そう思って、ヘフテンは顔を顰めた。
そんな彼の行動にシュタウフェンベルクは顔を歪めた。
「痛い、やめろヘフテン……っ」
慌てたように悲鳴を上げるシュタウフェンベルク。
そんな彼の様子を見てヘフテンは幾度か瞬きをした。
彼がこういう反応を見せることは、珍しい……
否、確かに痛かったとは思うけれど――
そんな彼の様子を見ていたヘフテンは小さく笑みを浮かべた。
何処か、悪戯っぽい、妖艶な笑み……
そして、掴んだままのシュタウフェンベルクの手を自分の口元にもっていって……
切れたシュタウフェンベルクの指先を口に含んだ。
思わぬ彼の行動に、シュタウフェンベルクは驚いたように目を見開いた。
一瞬驚きに固まっていた彼であったが、すぐに状況に気が付いて悲鳴じみた声を上げる。
「っ、ヘフテン……!」
やめろ、と声を上げるが、ヘフテンはお構いなし。
軽く傷口を吸われて、シュタウフェンベルクは再び顔を歪める。
痛い。
痛いと同時に……くすぐったい。
ついでにいうのであれば、ヘフテンに指先を口に含まれているというこの状況が恥ずかしくて……
かぁっと、顔に熱が集まった。
痛み。
くすぐったさ。
そして羞恥……
それが相俟って、シュタウフェンベルクは小さく声を上げた。
「ちょ、っと……ん、やめ……っ」
シュタウフェンベルクの口からこぼれた思わぬ甘い声。
それに彼自身も焦る。
どうして、こんな声が……――
それを聞いて、ヘフテンは目を細めた。
そして、くすくすと笑いながら、呟くように言う。
「わー……大佐、声が色っぽいですねぇ……」
からかうような口調で、シュタウフェンベルクにいうヘフテン。
そういうために一度口を離した彼に一瞬ほっとしたシュタウフェンベルクだったが、
ヘフテンは再び彼の指先を舐め始めた。
今度は、怪我をしたわけではない指まで、舐めてくる。
ぺろぺろと、まるで犬か何かのように……
温かくて濡れた、その感触。
様子を窺うように自分を上目で見る、ヘフテン。
感触とヘフテンの視線に、身体が強張る。
逃げようとしたが、それより先に手首を掴まれた。
決して強い力ではない。
けれど、抗えなくて……
「ん……っ」
シュタウフェンベルクは小さく嬌声を上げた。
それを聞いて、ヘフテンは目を細めて笑う。
「満更でもなさそうですよね、大佐」
いつものことですけど、といいながら、シュタウフェンベルクの指先を舐めるヘフテン。
シュタウフェンベルクは彼の目を、顔を見ないように顔を背けつつ、必死にヘフテンに言った。
「ちょ、調子に、乗るな……っ」
「ふふ、舐めてるだけですよ?」
調子に乗ってるわけじゃありません、といって笑うヘフテンは、
完全に悪戯を仕掛けている子供の表情だ。
シュタウフェンベルクはそんな彼の様子にくっと息を呑む。
そして、掠れた声で言った。
「それが問題だといっているんだ、馬鹿ヘフテン……っ」
良いから離せ、とシュタウフェンベルクはヘフテンに訴える。
とにかくやめてくれ、恥ずかしいから、と必死に訴えるシュタウフェンベルク。
その様子が、何だか酷く可愛らしく感じて……
"いじめる"のはこれくらいで良いかな、と思ったかのように笑みを浮かべた。
そして、彼の手を舐めるのを止めて、微笑んで見せる。
「ん、でもほら……血は止まりましたよ?」
ほら、といいながらヘフテンはシュタウフェンベルクの目の前に彼の手を持っていく。
反射的にそこを見て……シュタウフェンベルクは後悔した。
ついさっきまでヘフテンに舐められていたその場所はまだ濡れている。
室内灯を反射しててらてらと光るそれは何だか酷く妖艶で、顔に集まる熱が上がる要因となった。
確かに血は止まっているけれど、そういう問題ではない。
顔を真っ赤にしたまま唇を噛んで、シュタウフェンベルクはヘフテンにいう。
「っ、動物か、お前は……」
傷を舐めて治すなんて、まるで動物のようだ。
挙句、最後の辺りは傷のある指以外まで舐めて……
その時のヘフテンの表情は悪戯っぽく、妖艶な表情だった。
その余裕の表情が、いつもと違う彼の雰囲気が、余計にシュタウフェンベルクを煽った。
そんな彼の言葉を聞いて、ヘフテンは目を細めつつ、小さく首を傾げて、彼に言った。
「大佐、よく僕のこと"犬っぽい"っていうじゃないですか」
だからそれっぽくやってみたんですよ、とそういいながらヘフテンは笑う。
おまけに"わんわん"などといってみせるあたり……完全にからかっている。
顔を真っ赤にしながら、シュタウフェンベルクはヘフテンに訴えた。
「それとこれとは、話が別だ……っ」
「そうですかぁ……僕は大佐の犬で構わないんですけどねぇ」
そういって笑って見せるヘフテン。
シュタウフェンベルクはそれを聞いて目を丸くした後、未だ少し掠れている声で怒鳴った。
「おかしなことを言うなヘフテンっ!大体私は平気だと……っ」
そういうと同時、ヘフテンはもう一度シュタウフェンベルクの指先を舐めた。
シュタウフェンベルクは再び固まった。
そんな彼を見て、ヘフテンはにぃ、と笑う。
そして、悪戯っぽく付け足した。
「……おまけ、です」
ふふ、と笑うヘフテンはいつも通りの表情だ。
否、まだ少しだけ、妖艶な表情か……
そう思いながらシュタウフェンベルクがヘフテンを見つめていれば、
彼は小さく首を傾げて、言った。
「絆創膏、貰いに行きましょうか大佐」
そんな彼の言葉に、シュタウフェンベルクは大きく目を見開いた。
そして、かぁっと頬を赤く染めた後、わなわなと拳を震わせて、シュタウフェンベルクは言った。
「っ!順序が逆だ馬鹿っ」
「あれ?絆創膏貰ってから舐めればよかったんですか?」
「そういう問題じゃない!」
本当に此奴は!とシュタウフェンベルクは溜め息を吐き出す。
それでも……
それでも、彼が自分を心配してくれていることに違いはないから、叱り飛ばすことも出来ない。
―― "悪戯"されても怒れないあたりも、やっぱり此奴は子犬だな……
シュタウフェンベルクはそう思いながら、いつも通りに無邪気に笑うヘフテンを見て、
盛大な溜め息を吐き出したのだった。
―― Puppy or…? ――
(色っぽい大佐がわるいんです。
そういって悪びれた様子なく悪戯に笑う子犬(Puppy))
(躾がなっていないのが悪いのか。
それとも…彼奴に甘い私が悪いのか…)
2014-5-31 23:54