シュタウフェンベルク兄弟でのお話です。
こういうほのぼのした兄弟でのやり取りっていいですよね…
そして年齢不相応なペルです←
*attention*
シュタウフェンベルク兄弟でのお話です
本家Laurentia!(学パロ)設定でのお話です
ほのぼのなお話です
精神的に色々幼いペル←
先生とも仲良しなペルと、先生とやり取りするお兄さんたち
年齢不相応なペルですが可愛がってあげてくださいお兄様たち(^q^)
とりあえずお兄ちゃんたち大好きなペルです
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
コンピュータが並ぶ、教室。
そこに集まり授業を受ける生徒たち。
彼らにコンピュータの操作方法を教えながら、教師はモニターを示しながら、言った。
「こうして検索をすると、色々な場所が見れるんだぞー」
そういいながら教師が示すモニターに映るのは、現在彼らがいる地区の地図。
無論自分たちが通っているこの学校の名前も載っていて、生徒たちは驚いた声を上げる。
そんな生徒の中に一人、一層目をまん丸くしてモニターを見つめる少年……ペル。
彼は小さく呟くような声で言った。
「場所、見れる……?」
一番前の列に座っている彼の声が聞こえたのだろう。
教師はにこりと笑って、ペルに答えた。
「日本だけでなくて外国でもみられるんだぞー。
インターネットってすごいよなぁ?」
外国でも見れる。
そんな教師の言葉にペルは一層目を輝かせる。
教師は生徒たちに"自由に自分が知ってるところを調べていいぞー"と指示を出す。
生徒たちはそれに従って、各々の家や行ったことがある場所を調べ始めた。
楽しそうにしている教え子たち。
その様子を見ながら教師は目を細める。
と、その時。
くいくい、と服を引っ張られた。
引っ張ったのは、ペル。
彼は黒い瞳を丸くしながら、彼に声をかける。
「先生、先生」
「んー?どうしたペル」
教師は首を傾げて、ペルのコンピュータのモニターを覗き込む。
ペルはやや興奮した様子で、そのモニターを指さしながら、言った。
「見て、これ……」
見て、というが……
彼が一体何を見てほしいのか、良くわからなかった。
どれだ?と教師が首を傾げると、ペルはモニターの一点を示す。
そして、嬉しそうな、やや得意げな声で言った。
「シュタウフェンベルク通り……」
そういいながら彼が示すのは、遠く外国……ドイツにある通りの名前。
何も知らない人間が聞いたらそんな名前の通りがあるのか、くらいにしか思わないのだろうが……
ペルの担任でもあるその教師は目を細めながら、言った。
「おー、お前のお兄さんたちの名前と一緒だなー」
そう。
"シュタウフェンベルク"は、ペルの兄となった兄弟のファミリーネームと同じ。
ペルが見て、といったのはそのためだろう、と思ったのだった。
ペルは教師の反応を見て、嬉しそうに頷く。
そして得意げな声で言った。
「兄さんの、名前からついたの……」
その通りは、実際自分の兄の名前からとられたのだとペルはいう。
無邪気に、嬉しそうにそう語る彼を見て、教師も穏やかな笑みをうかべて、言った。
「そうなのかー、先生は歴史はあんまり得意じゃなかったからなぁ」
そういって苦笑する彼。
ペルは彼の様子を見ながら、キーボードに手を置いて、別の地名を打ち込む。
「他にもね、あるの……
ヘフテンの名前ついたとこも、あるの」
ほら、といいながらペルは嬉しそうにモニターを示す。
そうして楽しそうにしているペル。
その姿を見て、教師も嬉しそうな顔をする。
前から彼の担任を務めている彼だが、こんなにも嬉しそうな顔をするペルは、最近漸くみられるようになった。
それが、彼の兄たちのおかげであることも知っている。
「そうかー、ペルは物知りだなぁ」
そういいながら教師はにこりと笑う。
ペルはそんな彼を見て嬉しそうに笑いながら、言った。
「兄さんたちに教えてもらったの……」
「そうかそうか。
優しくて物知りなお兄さんたちがいて良いなぁ」
そんな教師の言葉にペルは嬉しそうな顔をする。
大好きな兄を誉められること。
それが自分の兄だと実感できる事。
それはペルにとって何よりうれしいことで……
ペルの様子を見ながら教師は微笑む。
"今日の連絡は決まったな"と小さく呟いたのだった。
***
―― 放課後。
授業もおえて、ペルは兄たちと一緒に家に帰った。
そして荷物を置いて一息ついている時、ペルが小さなノートを持ってちょこちょこと走ってきた。
そしてちょいちょい、とベルトルトの服を引っ張る。
「ベルトルト兄さん……」
そう声をかけるペル。
ベルトルトはそんなペルを見て目を細めつつ首を傾げる。
「ん?あ、連絡帳か。見せて見せて」
すぐに、ペルが来た理由を理解する。
ベルトルトはふわりと笑いながら、言った。
それを聞いてペルは持ってきたノートを彼に差し出す。
それは、ペルの担任の教師とベルトルトの間でやり取りされている連絡帳。
本来、中学生にもなって連絡帳のやり取りなどしないはずなのだが……
幼い頃に母親を亡くし、父親も行方不明。
そんな彼は、本来こういった連絡のやり取りをしていた初等部時代にはそれが出来なかった。
それを知っていた教師が、兄が出来た今、こうしてそういったやり取りをしてくれているのである。
ペルは無論喜んでいた。
ずっと、クラスメイト達が提出する連絡帳を羨ましく見ていたから……
ベルトルトはノートを開く。
そして、嬉しそうに目を細めた。
「今日はベルリンの通りにお兄さん方とお友達の名前がついていると教えてくれました……か。
嬉しいなぁ、さっそく先生に話してくれたんだね?」
そういってにこりと微笑むベルトルト。
教師が書いてくれた、今日のペルの様子。
情報の授業での、やり取り。
楽しそうにその話をしてくれたのであろうことが、良く伝わってきた。
ペルはベルトルトの言葉に嬉しそうに何度もうなずく。
そしてやや興奮した様子で、言った。
「うん、すごいんだねってせんせ、いってた……!」
楽しそうに、嬉しそうにそういうペル。
ベルトルトはそんな彼の頭を撫でてやる。
そしてにっこりと笑いながら、穏やかな声で言った。
「そっかぁ。じゃあ、返信書くから、明日持っていってね」
「うん……!」
ベルトルトの言葉にペルは嬉しそうに頷く。
そしてペンをノートに走らせるベルトルトをじっと見つめていた。
「お、何してんだベルトルト?」
彼らの方へ歩み寄ってくる二つの影。
それは彼らの兄弟であるアレクサンダーとクラウスだった。
「ん?ペルが今日学校でねー……」
今日学校であったことを話すベルトルト。
それを聞いてアレクサンダーとクラウスも表情をほころばせた。
「そっか、そんなことがあったんだな」
「ペルは本当に物覚えが良いな」
クラウスがほめるとペルは嬉しそうに目を細める。
そして、二人はパソコンを開く。
「もっといろいろ調べてみようぜ?」
「そうだな、この前話した以外にも色々あるんだぞ」
そういって笑うアレクサンダー。
ペルは顔を輝かせて二人の兄の方へ行く。
そしてパソコンの前に座った。
楽しそうに笑ってパソコンを弄る彼らを見てベルトルトも目を細める。
そして"僕も混ぜてよ!"といいながら、彼らの方へ行ったのだった。
―― I love…! ――
(大好きな兄さんたちに教えてもらった、楽しいこと。
でもそれを話すのは、知ってもらうのは、すごく嬉しいんだ)
(僕たちを慕う、可愛い弟。
目を輝かせて学校であったことを話すその様子のかわいらしさといったら…!)