今日は卒業式の予行練習。
…それと、部活の送別会。
卒業式の練習は無事に終わり放課後になって、クラスメイト達ともらったばかりの卒業アルバムに寄せ書きし合っていて、「(もしかしてこれでなんとなくやり過ごせるんじゃね?)」とぼんやり考えていた時、俺のすぐ真横から、
「水城せんぱーい、もう来れます?」
と、気の抜けた声。
ふり返って見ると小杉の後を継いだ若き現部長。
こうなったらどうやって逃走しようかな と考えながら「あぁ…」と言葉を濁してると、「んじゃー、もう来てください!」って感じで確保され連行。
昨年の先輩方のように人望はなかったかもしれない。
けど、最後の集まりに呼ばれないほど俺は上級生として落ちぶれてはいなかったみたいです。
今 現役の頃を思い返すと、本当に色々な事があって、貴重な体験もさせてもらったし、楽しかった事もあった。けど、部活内の関係がこじれたり、嫌になるような事もたくさんあった。「こんなくそみたいな部活辞めてやる」なんて思ったのは一度や二度じゃない。でも、最後まで続ける事は出来たのは、何かにはなる と自分にも言い聞かせてきたからであり、同じように苦しんでた友人がいたから。
実際終わってみて 何が残ったかは定かではないけど、なんだかんだこの同期や後輩に会えて良かったと思ったし、今は この部活をやってて良かった と、少しは思える気がする。
それに、現役の頃の俺は本当に周りを気遣える余裕がなくて、自分の事で精一杯だったと思う。
後輩のために先輩らしいことを何もできなかったし、随分きつい言葉もかけてしまったと思う。そんな俺でもちゃんと最後まで「先輩」と呼んでくれていた事が今は凄く嬉しいし、感謝してる。
今までほんとにありがとう。