話題:今日見た夢
変な夢見た〜。2つ夢見た。ひとつは昭和の沖縄らしき村が出てきて荒廃してる。村には異常な数の自販機が。
村がちぐはぐしていて異質だったのは平屋の緑色の廃屋。スプレーで派手に落書きされてた。



夢2つ目。昨日の夢の続き。対怪人組織の夢。


翌日、彩音と空操が北海道から任務を終えて本部に戻ってきた。彩音は鼎が昨日病院に搬送されたと聞き、ゼルフェノア直属の病院へと向かう。

病室での鼎はそこそこ体調良かった。命に別状はないという。病室でも鼎は仮面姿のまま。
「鼎、昨日倒れたって聞いて飛んできたよ。頼まれた必要なものも持ってきた」
「…ありがとう」
鼎は倒れた原因がわからないことから検査も兼ねて3日程入院となっている。鼎の部屋の合鍵を持っていた彩音は頼まれたものを持ってきていた。
「鼎、晴斗がいなかったら危なかったよ」
「助けられてばかりだな…私」


その日の夜、晴斗は父親の陽一に気になったことを聞いていた。
「ねぇ…父さん。父さんがゼルフェノアの隊員だったって本当なの?鼎さんについて何か知っているんでしょ?事件のこととか」
陽一はついに話す時が来てしまったか…って表情をしている。
「あぁそうだ。父さんはゼルフェノアの隊員だったよ。12年前に辞めたけどね。…鼎って、紀柳院鼎のことか!?」
「…うん。俺とよく行動している先輩…いや、仲間だよ。顔は仮面で隠れて見えないけどいい人だよ」
陽一は「鼎」「仮面」というワードに反応した。

「悠真…元気にしてたのか…」
「やっぱり父さん、鼎さんが悠真姉ちゃんだって知ってたの!?」
「…知っていた。あの事件後に悠真の生存を知った俺は密かに援助をしてたんだよ。晴斗は知らないだろう、まだ小学生だったんだからな。
鼎は事件後3年後くらいに1度だけ、家に来ている。事件現場に花を手向けに・墓参りもしたくて来たと言って訪ねてきたよ。まだ火傷がひどくて歩くのがやっとな状態だったのに…」
「わざわざ家に来たの!?あんな怪我してんのに、なんで…」
「頼れる人が俺達暁家しかいなかったんだろうな…。今でも覚えているよ、鼎が来た時のこと」


9年前。例の事件から3年後あたり。鼎はまだ火傷がひどいことから(重傷レベル)リハビリもしていたが、まだ歩くのがやっとな状態だった。9年前までは介助人と共に生活している状態。

鼎は介助人の女性スタッフに付き添われながら暁家を訪ねてきた。その時の鼎は仮面にフードでさらに顔を隠し、両手と首には包帯が巻かれている状態。
鼎はまだ仮面生活に慣れてなかったと聞く。


鼎は恐る恐る暁家の呼び鈴を鳴らした。出てきたのは晴斗の母親・朱美だった。

朱美は仮面姿の女性を見るなり、驚いた。この人は一体誰なのか?彼女は陽一に用があると一言だけ言った。声に聞き覚えのあった朱美は慌てて陽一を呼んだという。
陽一は声ですぐに悠真だとわかり、変わり果ててしまった悠真の姿を見た。
「お前は…悠真なのか…?」
鼎はうなずいた。鼎は一生懸命声を絞り出してあることを告げたという。
「…私は名前を変えました。『紀柳院鼎』です。悠真とはもう呼ばないで欲しい…」
陽一と朱美は事情を察し、鼎を家へと上げた。
「悠真…じゃなかった、鼎さん。生きてたのか?」
「…はい。見苦しい姿ですいません。事件で全身に火傷を負いまして…。それも重傷で…。顔は見せられないくらいにひどいんです。だからこれ(仮面)なしでは外出も出来ません」

陽一と朱美は謝らなくてもいいよとなだめた。あの仮面はそういう意味だったのか。顔は大火傷を負ったという。
「私はある目的で来ました。事件現場に花を手向けたい」
「鼎…それはやめといた方がいい。周りの目があるし、不審者と思われるぞ」
「じゃあ陽一さん、同行願い出来ますか?一緒なら怪しまれないでしょう。私はこの有り様ですから怪我人だとわかる」
「なんでそこまでして行きたいんだ?」
「都筑家への決別です。私は名前を変えたと言いましたよね…別人として生きると決めたんです。都筑家への関係をここで断ち切りたい」
「本気なのか…?」陽一はいぶかしげに鼎を見る。鼎は終始うつむいたままだが、声には強い意思を感じた。
どうやら顔をずっと見られたくないようだった。仮面に慣れていないのが目に見えてわかる。

「わ、わかった。一緒に行こう。確か現場は更地になっている。ここから少し離れているが、歩けるか?」
「ゆっくりでお願いします」
「わかった」


「それで事件現場に行ったの?あと墓参りも」
「あぁ…行ったさ。鼎は歩くのが辛そうにしてた。時々休憩を入れながらゆっくりと行ったんだ」
「鼎さん、本当に家に来ていたのか…」
朱美も会話に加わった。
「初め見た時はびっくりしたわよ。仮面に包帯姿の女の人が来るんだもの。まさか…あの悠真ちゃんだとは思わなくて」
暁家と都筑家は家族ぐるみで付き合いがあったため、晴斗の母親は悠真を「悠真ちゃん」と呼んでいた。
事件当時の悠真=鼎は17歳、この当時の鼎は20歳くらいだ。


「まさかその鼎がゼルフェノアに入ったと聞いた時は驚いたさ。4年前だな、彼女が入ったのは。
その後に晴斗もゼルフェノアと契約すると聞いた時は正直複雑だったよ。名前や姿は変われど晴斗は悠真に再会するのかってね…」


9年前、鼎は帰り際に陽一にこんなことを言ったという。
「晴斗くんには私が生きていたこと…黙っていて下さい。数年後に直接会う気がするんです。互いに知らないまま」


晴斗は鼎が言った言葉に衝撃を受けた。言葉の通りになっている。
例の事件から12年後、晴斗と鼎はあの式典会場(1話相当)で初めて顔を会わせることになる。そして晴斗は鼎のピンチを救い、怪人を倒した。

これを機に晴斗はゼルフェノアと契約することになる。


晴斗は陽一にあることを聞いた。
「父さんってゼルフェノアいつ辞めたの?事件後なのはわかったけども」
「鼎が来てからしばらくしてからだよ。辞めた後も密かに援助はしていたんだ。8年前に彩音さんが鼎と出会ってからは干渉していない」
8年前には鼎は介助人なしで、ひとりでなんとか生活出来るようにはなっていた。生活に支障は出ているが。
それだけ火傷がひどかったらしい。暁家を訪ねて以降、鼎は心を閉ざし引きこもり状態になってしまうのだが。


3人はテレビをなんとなく見ている。ゼルフェノアに関する最新の報道だった。

陽一はポツリと言う。
「晴斗、鼎と仲良くやれてるか?」
「色々あったけど、うまくいってるよ」
「そうか、良かった」
「父さんって監視員してるって聞いたけど…」
「宇崎のやつ、余計なことを漏らしたな…。あいつ、俺がいた頃は研究員だったのに今は司令だもんな」


晴斗は事件後の鼎の話を聞き、やる気をなくしていた。
そんなことがあったなんて…。話を聞けば聞くほど重い。


本部では様々な情報を収集していた。宇崎がぼやく。
「鼎はあと2日で退院か…。検査で何もなければいいんだが…3年前にもあいつは倒れてるんだよなぁ…」

支部から通信が入った。
「はい、小田原司令」
「京都でSランク祭具が見つかった。明日にでも行けるか?」
「いや…今はちょっと行けない。鼎が倒れて今は病院にいる。あと2日で退院だが、退院直後に行かせるのはまずいでしょうよ」
「鼎が!?3年前と同じ感じだったのか?」
「そう聞いてます。病院に行った彩音から聞きました」
「…わかった。支部では祭具の見張りをすることにするよ。結界は展開しておく。とにかく鼎の回復を待つしかない。彼女なしではSランク祭具の破壊は不可能だ」
「なんだか小田原司令、優しいですね」
「大事な隊員だ、当たり前だろう?宇崎も隊員を大事にしろよ」


Sランク祭具は勾玉だと聞いた。場所は廃ビルだったという。
なぜに廃ビルに勾玉?細かいことはどうでもいい。

病院では鼎が彩音が活けてくれた花を眺めていた。
花は癒される。私は助けられてばかりだな…。


京都の廃ビルでは支部の隊員達が大規模な結界を張っている。
場所が市街地であるため、結界が大きい。勾玉は鏡よりも強力だとことから小田原司令が判断したのだ。

勾玉の能力はまだ判明していないだけに不気味だ。



沖縄の廃屋の夢が不気味すぎる。昭和な村なのに現代の自販機がずらーっとあったり、緑の廃屋がとにかく気持ち悪くて。


もう1つの夢は鼎の過去が晴斗の父親の陽一によってさらに明かされた感じだが、めちゃめちゃ重い…。事件後のことなんで尚更重いっていう…。

鼎は事件で負った火傷の程度がひどいので、並みの生活が出来るまでに約4年かかってる。
退院してから2年くらいはリハビリしながら介助人の女性スタッフと共に生活してた。この女性スタッフ経由で当時「怪人事件被害者支援団体・ノア」職員だった彩音が鼎の元へカウンセリングと援助に来るのだが。

彩音はなんだかんだあってノアは辞めたが(ゼルフェノアに完全移籍)、ノアという組織自体は存在してる。ノアはゼルフェノアから派生した組織。
ノアはNPOみたいな活動をしていて、怪人事件の被害者を支援するのが目的。カウンセリングとかしてる。