楽しみにして頂いた方には大変申し訳ありませんが、Novelは近々撤回します。
初代時代の連載を書くつもりなので、これ以上、筆が進まないと判断した結果です。
そのため、最後の結末のみ執筆。
じゅーだいめが、色々な意味でぼろぼろなので注意ですよ。
ある意味、人でなしです。
その襲撃は本当に唐突の事だった。
ボンゴレ本部は襲撃にも対応して数多の罠、入り乱れる通路、人員などで滅多な事では崩れる事がない防御壁を誇っている。
攻撃面に対しても同等だ。
襲撃されても、ピクリともしないと誇りがあった。
それが、たったの七人により短時間で崩された。
「君達が侵入者ですか」
「咬み殺しがいがあるみたいだね」
10代目の守護者に任命された霧と雲。
仲は最悪だがコンビを組めば最強と名高い二人を前に彼等……黒色の長髪の少年はフードで素顔を隠した者へと顔を向けた。
「ここは僕と朔夜に任せて先に行って良いよ。
僕達なら直ぐに合流出来る」
朔夜、と呼ばれた綺麗な銀色の毛の犬が尻尾を一振り。
了承の意に、フードの者は頷いた。
「朔夜、葉王を頼むよ」
「わふ」
「ちょ、普通、そこは僕に頼む所じゃないの!?朔夜もそこで返事をしない!」
先に行く事を決定事項として話しを進める彼等に雲雀は顔を歪めた。
自分が先に行く事を許すとでも思ったのだろうか。
「君達、」
「っ雲雀君!」
「ッ!」
骸の警告に反応した雲雀は瞬時にトンファーで、銀色の攻撃を防いだ。
朔夜、と呼ばれた犬は攻撃の後にすぐさま距離を取る。
「……ただの犬ではないようですね(まさか、あれは…)」
「そうだよ、君の思っている通りさ。六道骸。
六道輪廻の記憶を持つ者よ」
「っ!?」
他の者達が横を通るのも気にならない。
葉王の後ろに、何かが揺らぐ。
朔夜の銀色の毛が風に揺れ光が溢れ、いつの間にか女性が立つ。
その妙な威圧感に、二人の頬に汗が伝う。
「さぁ、返してもらおうか」
「あの方のものを」
「良く分かんねぇけど、アイツをぶっ倒してアレを手に入れれば良いんだろ?楽勝楽勝!」
「頼むよ、悟空」
「雷、か…なら僕がアイツをやるよ。君は先に行けば?」
「ありがとう、シンク」
「最後の砦、か。行けよ、お前の敵はあの奥にいるんだろ?」
「ぎゃは!行ってらっしゃいませ、ご主人様ってか!ぎゃはははは!」
「冬獅郎、出夢……くれぐれも崩壊させるなよ」
六人の手助けを得て踏み込んだ大広間に立つ、一人の男。
今世のボンゴレを治めるボス…沢田綱吉がフードの者を見て目を見開いた。
「──…おまえ、」
その問いに、フードの者は小さく呟いた。
超直感は健在か、と。
「お久し振りですね?お父さん」
バサッと取り去ったフードの下から現れた姿に綱吉は目を見張った。
沢田香。
ずっとずっと探していた、自分の娘。
「どうして、こんな事を……ボンゴレが欲しいなら、待っていても君に、」
「いらない
腐った二枚貝は誰も必要としない
廃棄処分の運命だ」
根が腐ってしまったものは根から摘み取った方が早い。
「君の願いだろう?デーチモ。ボンゴレを潰す事は。
君の狡いやり方は気に入らないから、私が直接手を下そう」
「な、香…?」
「君は大切なものが出来た。ボンゴレを潰す訳にはいかなくなった……ならば、時間をかけて潰す策を見出した。
嗚呼、そうだ次世代に潰してもらおう、と。
跡取りのただ一人、満足な教育を与えず、外界との接触を避けさせ須く未熟者を作り上げ跡を継がせ傀儡とさせ自然消滅を狙った。
その頃には、自分は安全な日本で、本当の、愛しい人、と幸せに?
ふざけるな」
そのために犠牲になった人がいるのに、自分は幸せに?
上等だ、幸せになれば良い。
犠牲がない幸せなどない。
だが、自分の手を下さずに幸せになろうなど反吐が出る!!
「そんな生半可な覚悟で幸せになろうなど思うな」
「な、にを…」
「日本でお前を待つ女性に全て話した。
子供を犠牲にした幸せはいらない、そんな人といたくない、だそうだ」
「っ!」
……嗚呼、なんて茶番だ。
自分の幸せではなく娘の幸せを願った、あの女性を見習え。
────ごめ、んね、ごめんねっ、こんな所にっ、
ボンゴレの血筋に生んだ事を泣いて謝罪した、あの女性に。
「…………」
───ボンゴレなんかに、生まれなければ…あなたは、きっと……っ
嗚呼、そうだな。
ボンゴレがあったから、貴女は苦しんだのだ。
「私がボンゴレを潰そう。
私が創り上げたものだ、私が壊しても問題あるまい?」
「……お前、まさか…」
「プリーモ様」
何かに気付いた綱吉が何かを言う前に、その場に銀色が舞い降りた。
続けて赤い巨大なものと、それに乗った者達が続く。
「リングは全てここにありますわ」
「皆、ありがとう」
6つのリング。
そして、力無く立つ綱吉の首からリングを取った。
そして、掌に乗せた全てのリングを凄まじい死ぬ気の炎で包んだ。
「今まで、ありがとう」
大空の炎に包まれたリングはドロリ、と溶けて形が崩れていった。
「リング、が……それに、皆は!?」
「心配するな、デーチモ。誰も死んではいない」
「ぎゃは、殺さずに倒すのは、加減が難しかったよ!」
「ですが再興は難しいですわね。生きながらにしてボンゴレの至宝とも呼べるリングを奪われ、破壊されたのですもの」
「ボンゴレは終わりだろうね」
「だが、これで私達の力を世界は認めただろう。
私達がマフィア界の秩序に新たに君臨する…!」
好きに出来ると思うなよ、世界!!
小さく謝罪する父の言葉を背に、香は部屋を出た。
振り返っている暇はない。
これから、また始まり(一世)だ。
(さぁ、まずはお墓参りに行こう)
───────
と言った結末にするためだけに頑張ってました!
最後は恐怖政治の始まりです、拡大版並盛の秩序な感じ。
ちなみに、『嵐』が怒涛の攻撃から出夢(戯/言シ/リーズ)で『雨』が氷関係から冬獅郎(ブ/リー/チ)でした。
二人とも好きなのに、イマイチ言葉遣いが捉えきれてません。変でしたら申し訳ありません…!