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チャットで話題になった六道一家の髪型の謎について↓
六道骸と屍はキョウダイだ。
だが、血の繋がりはあるらしいが、屍が骸よりも本当に年上なのかそもそも姉弟なのか、もしかしたら双子なのか。何も分かっていない。彼らに従う者達なら知っているかも知れないが、嫌っているマフィアである者達にわざわざ教える性格ではないし、聞けるような性格でもないため誰も知ることはなかった。
謎は謎のまま霧に包まれている。
謎は謎のまま、彼らの関係も生い立ちも性格も能力も。
髪型も。
「………あれ?」
その日。
ボンゴレのアジトにある幹部専用の食堂に屍が現れたのが、ボンゴレ本部を浸透させることとなる事件の引き金であった。
骸と屍にそれぞれ別の仕事を何件も頼んでいたのだが、たまたま二人同日の飛行機で帰国。同時にアジトへと帰って来たのが昨日のことであった。
互いに連絡を取り合っていたのか、計ったのか、はたまた偶然か。
これまた謎のままなのだが兎に角。
連続の任務完遂に彼らに疲労が溜まっていたのが原因であったのだろう。
正午に近い時刻に現れた屍は眠気眼で、欠伸を噛み殺しながら現れたのだが。
「………」
綱吉もまた眠くもない目を擦る。
「………え?」
ない。
「………あれ?」
何度見てもない。
謎は謎のまま。今まで不思議に思いながらも聞くに聞けず謎にしていた彼らの特徴でもあるアレが。
彼らの腹心にさえも、ナッポーと馬鹿にされているらしい。
所謂、房が、ない。
「…………」
奇特な稲妻を模した分け目は存在するのだが、頭のてっぺんにあるはずの房がなくサラリ、と下に流れている。
………なくなるんだ、あれ。
「屍様っ!」
先に食堂にいたクロームが、敬愛する彼女に駆け寄る。
そして、恐る恐る彼女に言葉を発した。
「屍様、あの、寝癖がついたままです…」
「!!?」
寝癖、だと?
「……おや、眠くて見てませんでした」
「私が治しますから、座って…」
「はい、お願いします」
いや、ちょっと待ってくれ。直す必要はあるのか?むしろ無くていいだろ、わざわざあれを付ける必要ないだろ。え?ちょっと待って、そもそも寝癖って何?いいじゃん、普通にストレートで。
以上、綱吉の心の叫び。
「屍様、骸様は…?」
「寝癖と格闘しているみたいでしたよ…それで起きたんですがね」
「……骸様の寝癖、ワックスを使ってもなかなか直らないから大変…」
「全くです。それだけ疲れていたんでしょうね。クロームがベットから出ても私も骸も気付きませんでした」
「今日は、ゆっくり休んで…」
「そうします」
「うん、ちょっと待とうか」
なんだ、今の会話。骸の寝癖も気になったが、更に気になる単語を聞いた気がして綱吉は待ったをかけた。
今の会話を聞いていたら、血の繋がりの骸と屍は兎も角。年の近いクロームまで同じ部屋で寝ていると聞こえたのだが。
「違いますよ、三人同じベットです」
「もっと問題だから!!」
「クロームは私達の娘みたいなものですから、貴方が心配しているようなことは何もありませんよ」
「そういう問題じゃない…!」
「私、屍様に抱きしめられて眠るの、好き」
「私もです。骸はたまに寝ぼけて私の胸を揉んでくるのは問題ですがね」
「ちょ、骸ぉー!!おまっ、姉弟でもそれはセクハラだろ!確信犯だろ!!」
「……騒がしいですね、沢田綱吉」
仕方ない子です、って肩を竦めてる場合じゃないからね!そんな叫び声をあげる綱吉に当人である骸が不機嫌そうに部屋へと入って来ていた。
一見、髪型は常時と変わった様子はない……いや、少し跳ねている房が少し多いぐらいか?寝癖を見られなくて残念だったような安心したような…兎も角、件のセクハラについて糾弾すべく綱吉は口を開きかけた。
「おや、結局寝癖は直らなかったんですね」
「………え?」
寝癖?何が?え、あの房が?ちょっと待って、だって屍さんがストレートなのが寝癖だから房をセットしていて、だけど骸は房が寝癖で?いや、そもそもセット?寝癖ってなんだっけ?
「えぇ、後ほど直していただけますか?何時も通りにしていただければ寝癖と分からないでしょうし」
「勿論です」
「寝癖かセットかハッキリしろよお前ら!!」
六道一家の髪型について
(セットじゃないですよ、失礼ですね)(仕方ないじゃないですか、寝癖が直らないんですから)(あああぁぁぁ!意味分からん!!)
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寝癖に一票w