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season2 第5話(中)

粂(くめ)と三ノ宮も異空間へ到着。

「なんで私達が異空間行きなのよ〜」
「これも任務ですって。本部からは暁くんが行ったみたいですが」

2人がいる地点は深い森ではなく、水辺。河原の側。


「暁と合流することになってるけど、あっちは気づいてないかぁ…」
「とにかく暁を探しましょう」

2人は晴斗を探すことに。



本部では憐鶴(れんかく)が到着していた。

「ここが本部…」


憐鶴と姫島は本部のゲートを見上げていた。
「紀柳院さんにああ言われたら行くしかないですよ」

ゲートが開く。2人は本部の中へ。



晴斗は深い森をとぼとぼ歩く。恒暁(こうぎょう)は人間ではないため、勘が鋭い。

「こっちの方から人の気配がするな〜。晴斗、行ってみるか」
「お、おう」


2人はようやく森を抜ける。するとばったり粂と三ノ宮に遭遇。

「え、えーと…ゼノク隊員の…誰だっけ」
「粂よ!こっちは三ノ宮」
「なんでゼノク隊員も異空間に」
「任務よ任務。あんた達に合流しろって言われたのよ」

「そんなわけでよろしくです」
三ノ宮は腰が低い。


3人と人間化したブレード1人は市民解放のために動くも、いまいち見つからない。

「どうしたら解放出来るのかしら」
「異空間には異空間のルールか何かがあるはずだ」


「あ…あの、この人誰ですか?暁くん」
三ノ宮は防弾チョッキにプロテクター姿の青年をちらちら見ながら聞いた。晴斗はしれっと答える。

「あぁ、そいつね。俺の相棒の恒暁。対怪人用ブレードなんだけど、人間にもなれるの」


人間になれる対怪人用ブレードなんて初めて聞いた。


「とりあえず、手がかり探しましょ。私達戻れるかな…」
「そこなんだよね。戻れる保証はないって鼎さんに言われたら。この任務は重大だって」

「『鼎さん』って、紀柳院司令補佐のこと?」
「うん」

「そうなんだ」



本部では鼎と憐鶴が再び会う。場所は小会議室のような部屋。


「憐鶴、協力を仰ぎたいとはなんなんだ?私に出来ることは限られているだろ」

「このまま放っておけば異空間にいる人が戻れなくなりますよ」
「その方法を教えてくれ…。何かしら知っているんだろ」


「はい。だから協力を仰いでいるんです。
私は長官の元で動いていますが、紀柳院さんなしでは異空間に囚われた人々も戻れないと思われます」

「やっぱり長官と繋がっていたのか…。私なしではとはどういうことだ?」
「あなたの対怪人用ブレード・鷹稜(たかかど)が必要なのです」
「鷹稜!?今鷹稜は和希に預けている…」

憐鶴はある武器を取り出した。対怪人用の鉈だ。
「これは私が愛用している対怪人用鉈・九十九(つくも)です。鷹稜同様、高い攻撃力を誇ります」
「九十九も関係してるのか…」


「作り手が長官なのは共通してますからね」


憐鶴は席を立った。

「どこへ行く?」
「地下ですよ。本部の地下にも異空間に行けるルートがあるんですよ」


そんなの初めて聞いたぞ…。憐鶴はゼルフェノアの地下について詳しいのか?


「長官は何かしら考えています。私に『紀柳院司令補佐と協力せよ』と言ってきましたから」
「お前が表に出たのは注意を引くためか…?」

「まぁ、そんなところ…ですかね」



やがて地下に到達。本部の地下はゼノクに比べたらシンプルだが、不可思議な行き止まりがあった。

「行き止まり?」
行き止まりには見慣れない文字が刻まれたレリーフが。


憐鶴は文字に触れる。

「異界の文字ですね。ゼノクの地下にもこれを大きくしたものがあります。支部の地下にも同じようなものがあるでしょう」
「読めるのか?」
「解読出来ます。私はずっと地下にいたのである程度は異界文字は解読出来るのです」

「この場所…異空間に行けるのか?」
「そのための装置です。ゼルフェノアには本部・支部・ゼノクの3ヶ所の地下にあります。
ゼノクには地下以外にも、異空間に行けるゲートがありますが」


ゼノクの異空間ゲート…あの部屋のことか。


「憐鶴、私達も行かなければならないのか!?異空間に」
「鷹稜はまだ預けたままですよね。どうぞ取りに行って下さい」



鼎は地下から御堂を呼んだ。

「なんだよ鼎、急用って」
「鷹稜を…使う時が来たようだ」
「お前戦えないはずだろ!?鷹稜使うってどういうことだ!?」

「市民の解放に必要なんだよ。だから返してくれ。戦闘目的ではない」
「ちょっと待て!3人で行くのか!?」

「…そうだが」
鼎は相変わらず淡々としている。そこに彩音といちかが。


「きりゅさん、あたし達も行っていい?」
「お前…」
「ごめんね。話ずっと聞いてたんだ。思っていた以上に深刻みたいだから私達も行きたいの」

「おいおい彩音まで本気かよ…。しゃーねぇな、鼎・憐鶴、俺と共にこいつら2人も行っていいか?」
御堂もめんどくさそう。


「仕方ないですね…」
憐鶴は「なんでこうなった」…といった反応。

異色のメンバーで異空間に行くことになった。鼎の対怪人用ブレード・鷹稜は久々に主の元に戻る。



憐鶴はレリーフに手を翳した。異界文字が淡く光る。

鼎・御堂・憐鶴・姫島・いちか・彩音の6人も異空間へ合流する流れに。



本部・司令室ではこの状況が予想外だった。

「あいつらまで異空間に行くとか…マジかよ…!無謀にも程があるでしょうが…」


いくら鼎と憐鶴が協力するとはいえ、御堂達まで行くなんて聞いてない…。


season2 第5話(上)

「これで憐鶴(れんかく)と長官が繋がってるとわかったな」

ゼノク防衛システムハッキングから数日後。御堂は冷静に話してる。


「和希、それよりも異空間には行けそうなのか?市民がいるんだぞ!?」
鼎は聞いてみた。

「鼎達がゼノクに行ってる間に、めちゃめちゃ変なところに空間の裂け目が出現したんだが…。
罠にしか見えなくてよ、保留にしてた」
「保留?」


「室長、モニター回してくれ」
「はいはい」
宇崎はメインモニターにその空間の裂け目が出現した場所を出した。鼎は初めて見る。

「あからさまにしか見えないぞ…この場所…」
宇崎が説明。
「今まで山梨県某村の雑木林しかなかったんだが、こっちは緑地公園の林の中にいきなり現れた。
市民が勝手に立ち入らないようにしてるけどね」


御堂が切り出す。

「…鼎はゼノクで憐鶴と会ったんだろ。何か有力情報なかったのか?憐鶴は首謀者の絶鬼を倒したがってるみたいだけどよ」

「ハッキング騒動でそれどころじゃなかったからな…。ただあいつは絶鬼の目的をなんとなく把握している気がしたな。それで私に協力を仰ごうとしたのかも」
「協力?闇の執行人が表の人間に協力って…」

「憐鶴にも出来ることは限られてるらしいからな。…戦えない私に協力を仰ごうとしている意味がわからないが」


「室長、この空間…誰か行きますか?」
「和希、戻れるかもわからないのに…行く気なのか?様子見してからにしろって」


「それ、俺が行ってもいいですか?」
いきなり湧いてきたのは晴斗だった。

「晴斗…よく考えて行動しろ!異空間に行けば戻れる保証はないんだぞ!!」
鼎が感情を露にしてる。晴斗は根拠のない自信を示した。


「大丈夫、絶対帰ってくるから。俺には恒暁(こうぎょう)もいるから」
「その自信、どこから来るんだ…」


晴斗はゼルフェノア在籍の隊員の中では最年少の高3。若さゆえの根拠のない自信なんだろうか…。
晴斗と馴染み深い鼎は微妙な空気に。


「晴斗、帰って来なかったら許さないからな」


「許さない」って相当だぞ…。
御堂も微妙な空気になる。


「鼎さん、あっち行ったら消えた人達を解放すればいいんでしょ」
「簡単に言うが、それは難しいぞ。異空間は敵からしたら庭みたいなものだからな…。それに通信も遮断される。晴斗の判断に全てが委ねられる、重大任務だぞ」

「鼎、俺が行くのは…」
「和希、隊長が行ったら意味ないだろうが。どっちにせよ、異空間に行ける人間は限られる」
「鼎の言うとおりだ。和希、今回は晴斗に委ねるしかないよ」

「室長まで!?晴斗でいいのかよ!?」
「他、適任者…いるか?」


しばしの沈黙。霧人はバイク隊隊長だから無理だし、ベテランの桐谷さんなしではまとまらない。彩音といちかは正直…頼りないというか。


「晴斗しかいないじゃんよーっ!!」
御堂、「うわー!」と言ったリアクション。

「俺が晴斗を呼んだの、こういうわけね」
「室長、俺…実験台になるわけ?」

「実験台とは失礼な」



都内某所・緑地公園。一般市民の恭平は空間の裂け目を見つける。


…なんだこれ?


裂け目の周囲は立ち入れないようになってたが、恭平は好奇心に負け「立入禁止」のポールを越えてしまう。

「なにこれ…裂け目?」
恭平は興味本位で指を裂け目に近づける。すると裂け目は光り、恭平は吸い込まれてしまった。



気づいたら鬱蒼とした森の中だった。恭平はそこで異様な光景を見る。
森全体に消えた人達が散らばり、眠っていた。恭平は不気味な森に怖じけづく。


な、なんだこれ…!


恭平は逃げようとするも、ここは異空間。逃げ場がない。走れど走れど森ばかり。深い森だった。


異空間の別の場所では絶鬼が様子見してる。

「新たな人間が入ってきたねぇ。逃げようがないのにな…」
「絶鬼様、例のあれはまだやらないのですか?」

「裂鬼、これから面白いことになるから。儀式なんかしなくても『勝手に』発動するかもよ」



その頃の晴斗。晴斗もその空間の裂け目に着いていた。鼎から通信が入る。

「晴斗、入ったら戻れないものだと思った方がいい。いいか、囚われた市民を解放出来ればいいからな。絶鬼を倒す段階はまだ早い。情報が少なすぎる…!」
「わかった。じゃあ行ってくるね」


晴斗は空間の裂け目へと消えた。



一方、ゼノク。司令室が慌ただしくなる。


「本部が動いたね。異空間に暁を行かせたようだ」
「暁を!?あいつで大丈夫なんですか?長官」

西澤、かなり慌てる。
「暁には強力な相棒がいるじゃないか。対怪人用ブレード・恒暁が」
「あの人間化するブレードか…って、実際は大丈夫じゃないでしょうよ」
「だからこっちも異空間にうちの隊員を派遣する」
「憐鶴じゃないんですか?」

「彼女にはあくまでも『絶鬼を倒す』契機を与えるだけ。
憐鶴は重度の後遺症があるせいで、うまく動けない。紀柳院とは違う意味で制限があるからな」
「あれだけ激しい攻撃出来るのに制限あるの?あの人!?」


「顔の包帯が外せないのはその証拠だよ」

「紀柳院は仮面で顔を隠してますが、あれは顔の大火傷の跡を隠すためですよね。『仮面の司令補佐』という呼び名も馴染んでる。
憐鶴はまるっきり違う理由で、包帯で顔を隠しているんですか…」

「紀柳院と同じ怪人由来にはかわりないけど、絶鬼にやられたぶん到底人前には素顔でなんて無理だよ」
「表の『仮面の司令補佐』と裏の包帯の『闇の執行人』って、なんか対照的ですよね…」


「その対照的な2人が協力しないと今回はダメかもわからんね。暁1人が異空間に行っても帰って来れない可能性が高い」
「きょ…協力?それ難しくないですか」

「紀柳院は憐鶴に歩み寄ろうとしているみたいだが…憐鶴はまだ拒絶しているね。
あの数日前のハッキング、あれは2人を近づけるために仕掛けたの」


長官それダメなやつ!


「ゼノクの私物化激しいですよ、長官…。そんなにも紀柳院と憐鶴が重要なんですか?この鬼の件」

「かなり重要。紀柳院は戦えないとは言ってるが、実際は多少なら運動出来るでしょ。戦闘が出来なくなっただけで。厳密にはブレードの発動が使えなくなったというか。
発動はかなりのエネルギーと体力喰うから、今の紀柳院がやったら死んじゃうよ」


今、ナチュラルに死んじゃうって言った?


「それと憐鶴がどう関係してるんですか。あの復讐に取り憑かれた人と紀柳院が…」
「紀柳院もかつては復讐に取り憑かれていたんだよ。組織に入った当初だな。宇崎や駒澤、御堂のおかげで目が覚めたんだ。
憐鶴の目を覚ますには紀柳院がうってつけなわけ」


とてもじゃないが、うまくいくとは思えない…。あの憐鶴だ。
姫島以外には心を閉ざしているとは聞いたが。


「異空間に派遣する隊員って、誰?」
「粂(くめ)と三ノ宮」

人選微妙だけど、大丈夫なんか…。



異空間に着いた晴斗は人間化した恒暁と共に森を進む。


「恒暁なんか見えた?」

「深い森だぞ。消えた人達は全員ここにいるみたいだな。眠っているだろ?
これ、眠らされたんだよ…」


眠らされた?


「とにかく進むぞ。晴斗、これは重大任務だからな」

なぜか恒暁が仕切る感じに。



憐鶴は再び鼎と連絡をすることに。これは長官に促されたため。


「今度はなんだ?」
「…紀柳院さん…その……絶鬼殲滅のために力を貸して貰えないでしょうか」

「今度は協力を仰ごうというのか。直に会ってからでないと納得がいかない。
お前の意図が読めないんだよ…。長官から促されたのか?」


憐鶴、沈黙。


「まぁいい。なんなら今度は憐鶴、お前が本部に来い。
話はそれからだ。姫島も連れてきてもいいぞ。あの時途中になった話の続きも聞きたいからな」


無題


話題:おはようございます。
昨日の拍手5個ありがとうございます。昨夜は頭痛がひどくて早めに寝たら、4時半過ぎに中途覚醒した。

昨夜、21時過ぎに寝たんですよ。


頭痛の原因は生理だった…。命の母ホワイト飲んだらマシにはなりましたが、頭痛パターンはキツい…。
なんか来るのが早いぞ。ホルモンが乱れてんのか。



やる気が出なくて遅めの更新になりました。

あー、だるい。


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